自分の全力を出すために
- ホームページ 東工大ヨット部
- 10月3日
- 読了時間: 4分
お世話になっております。4年470クルーの佐藤匠人です。長いようで短かった夏合宿を終え、私たち4年生にとって最後のレースが近づいてきました。まずは今週末の470の予選が始まります。予選から全力で臨みたいと思っています。
ここで全力で臨む、ということについて考えたいと思います。多くのレースメンバーにとって初めての秋インカレの舞台に向けて私たちは全力で練習をしてきました。その練習の成果をどのように出すのか、これは簡単なようで難しい問いだと思います。まず初めに今までにない緊張があると思います。私たちの4年間の成果を出すときですから緊張するはずです。また、これはレースにおいてですがただまっすぐを走るわけではなく他艇を気にしながらセーリングをします。そのなかで自分たちの持つ力を最大限発揮できるかが勝負になります。
実は私たちは似たような経験をすでに通り抜けていると思います。それは受験です。私たちは高校生活で志望校に向かい、勉強に励み、緊張を乗り越え、合格をつかんだ者たちです。もちろん受験と秋インカレの緊張は違いますし、人によっては全く違うことと捉えるかもしれません。しかし、私は過去に大きな緊張、プレッシャーのもと成功を収めた経験は今回の秋インカレに臨むにあたって十分役に立つものだと考えます。そこで私が受験のころの心構えを思い出しながら書きたいと思います。
始めに私が試験前にやっていたことがあります。それは各科目が始まる1分前くらいに目を閉じて自分のやってきたこと、きつかったことを思い出すということです。きつかったことを思い出すのはそれを乗り越えてきたということを確認するためです。これが私の試験開始1分前のルーティーンでした。秋インカレでもレースが始まる前が一番緊張すると思います。そのときにそれぞれ自分の気持ちをリラックスする方法があるといいと思いますが、これはそれぞれが乗り越えてきた受験にヒントがあると思います。
また、試験を受けているときの心構えについてです。これは塾の先生に言われていたことですがミラクルを起こそうとしない、ということです。一つ前の教科でミスをしてしまったから取り返すために次の教科は見直しをせずに高得点を狙おう、といった一つ前の教科のミスを取り返そうとすることです。これはだいたいうまくいきません。一つ前のレースでたたいてしまったから、それを取り戻すために奥に差し切ろうといった作戦は最終レースでの本当に大勝をしたいときを除き、やめた方がよいでしょう。1レース1レースを淡々とこなすべきです。確かに前のレースがよくなかったとき、自分のコースに自信が持てなくなるかもしれません。しかし、自分が今までやって身に着けてきたコースの考え方、動作、知識にまさるアイデアはその時に自分に降りてきません。自分のやってきたことが自分を一番いい景色に導いてくれるはずです。前のレースのリザルトは割り切り、今までやってきたやり方を実行することがよりよいリザルトにつながるはずです。ヨットレースでは負けないことが大切です。起こるかわからないミラクルよりも自分のやってきたことを信じましょう。
最後に自信を持つことです。私たちは圧倒的練習量を目標に今まで努力してきました。その自分のやってきたこと、乗り越えてきたことを自信にしましょう。私は4631のクルーの配艇を決める際、自信のない発言を気づかぬうちにしていました。そこでチームメイトにもっと自信を持て、と言われたとき、まさに私に足りていないのは自信ということに気づきました。確かに最初で最後の秋インカレに緊張はすると思います。しかし、緊張することと自信が持てないことは別です。私たちは大きな自信をもっていいほど練習をしてきました。繰り返しになりますが自分のやってきたことを信じて戦うこと、これを胸に留めて臨みたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございます。これから全日本をかけた秋インカレが始まります。OBの方々、本吉コーチ、保護者の皆さまのご協力のもとここまで来ました。ありがとうございます。全力を尽くして臨みたいと思います。応援のほどよろしくお願いします。

コメント