引退ブログ⑥笹澤愛未
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- 2 日前
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お世話になっております。470クラスで4631のクルーとして乗っておりました、笹澤愛未です。
はじめに、現役の4年間、ヨット部に多大な支援をしていただいた保護者・OBOGの皆様、熱心なご指導をしていただいた本吉コーチ、苦楽を共にした同期、先輩、後輩、ヨット部を支えてくださった全ての方に感謝を申し上げます。
4年間、本当にありがとうございました。
ヨット部を引退して時間ができるかと思いきや、ヨットの犠牲になっていたあれやこれやが押し寄せ、あわただしく、あっという間に1ヶ月半が過ぎました。
その中でも、先日は全日本ミニトン選手権大会に出場させていただきました。クルーザーヨットを始めるのはまだ少し先のことだと思っていましたが、引退してすぐ誘っていただいて、ヨットができるというのは本当に素晴らしい環境にいさせていただいているのだな、と再認識しました。
引退ブログということですが、文章を書くのが苦手なので、ラフに私のヨット部生活を思い出と共に振り返ろうと思います。
1年生
高校で入っていた体操部である程度満足していて、大学で運動はいいかな、と思っていたはずが、OBの羽原さんに「入らない理由なくない?」と誘われてうっかり超ストイックな部活に入部してしまいました。
1年生はヨットのセーリングや動作・セールシェイプの座学などなど新しい知識をどんどん詰め込んで同期と競い合いながらヨットに夢中になっていきました。
1年生で一番印象に残っているのは、入部まもない頃、凄まじい前線通過をヨット上で経験したことです。真っ黒な海と空が自分の方にどんどん近づいてきて、何もしていないのにあっという間に船がひっくり返りました。ものすごい雨風のなかで視界も悪く、周りにいる船はみんな転覆している。「もう帰れないのかもしれない」そう思いながらなんとか転覆した船の上に這い上がりました。そこで、私を引き上げてくれた当時3年生の山本さん(ヤマモンさん)が言った一言。「これ沈ごちに入るかなぁ」 (沈ごち: 一年生は初めて沈した先輩に美味しいご飯を奢ってもらえる)
この人、なんと余裕なんだろう!とかなり衝撃を受けました。4年間、あの時以上の前線通過は経験していません。
2年生
初めてのレース。初レースで初めてトラぺゾイドのコースを周りました。風も味方し(女子レースにしては)、ペアのゆいちゃんと全日本女子へ。計測のこと、セールのこと、エントリーのこと。大きなレースの準備は初めてのことだらけで、苦労の末当日を迎えました。全国から同じ境遇の女子が集まった景色にかなり興奮しました。
2年生から、破れたセールでスピンザックを作り始めました。手作りスピンザックは初めこそ破れやすかったものの、5作目〜7作目くらいはもう1年半ほど活躍しているのではないでしょうか。発案は先輩ですが、スピンザックはヨット部に残せた爪痕だと思っています。
2年生のころは、一つ上の竹内さんとの強風メンジブリーチングが印象に残っています。
本人はおそらく覚えていないと思いますが、3艇でクローズのセーリングを練習していてかなり艇間が空いたときに、「リーチング行こうぜ!」と言ってヘルムスの竹内さんが1艇だけ方向を変え、勝手にリーチング方向へ舵を切りました。最初は他の船からどんどん離れていくことに戸惑っていましたが、そんなことよりも今までにないスピードで走る感覚に衝撃を受けました。「470ってすごい!楽しい!」
2年冬
ヨット部生活で一番辛かった時期です。やめようと思いましたが、一旦休部してみることにしました。休部期間中、高校同期など部活以外の人に相談し、一度ヨット部をやめようと決めました。いつ言おうか考えているとき、全日本女子選考会が迫っていることに気づきました。そこで、「まだゆいちゃんとレースに出たい」と思い直し、3年の5月ごろ復帰しました。
3年
一度やめると決めたものに復帰するのはかなり勇気のいることでしたが、いざ再開すると今まで見えてこなかったヨットの魅力が見えてきました。ヨットレースの面白さを理解し始めました。
3年生の1番の思い出は、秋女、全女で無限に沈したことです。3年生の時の全女Tシャツ(女神が風を吹かせるデザイン)をみると、あの時のフィニッシュリーチでの沈の景色がよみがえります。このシリーズで、1レース3回までは沈してもフィニッシュできるということがわかりました(4回は無理らしい)。
4年
ついに最上級生に。レースメンバーのこと、部活のこと、後輩のこと。考えることが一気に増えて、どれもなかなか上手くいきませんでした。それでも、なんとかいい部活を作れたんじゃないかと思います。ハイパー同期のおかげで、最後の1年もすごく楽しかったです。
思い出は、県民レースで1位になったこと、秋女で2位だったこと、インカレに大好きな2人と出れたことです!
最後に、ヨット部で得た一番大切な宝物は濃い4年間を共に過ごした仲間です。家族以外でここまで長い時間を人と過ごすことはもうないんじゃないかと思います。後輩たちも、ぶつかることが多々あるかもしれませんが仲間を大切に頑張ってください。
先輩、後輩、そして同期。ヨット部で関わってくださった人全員に感謝します。4年間ありがとうございました。
笹澤愛未






























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