引退ブログ⑧山下和豊
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お世話になっております。 470級4631のスキッパーを務めておりました、山下和豊です。
まず初めに、4年間私たちの活動を支えてくださった潮会の皆様、本吉コーチ、保護者の皆様に心から感謝申し上げます。また、これまで共に歩んでくださった先輩方、同期、後輩の皆さん、本当にありがとうございました。
引退ブログにあたり何を書こうかと悩みましたが、セーリング技術やマインドセットについては、私よりももっと適任のメンバーが書いていると思います。そこで私からは、4年間私を支えてくれた「同期の存在」について書きたいと思います。
思い返せば、私の4年間は同期について行き、同期に助けられることばかりでした。 特に印象深いのは、1年生の夏頃のことです。夏になると合宿期間に入り、当時の私はバイトと部活のみの生活で若干モチベーションが下がっていました。しかし、夏の練習のある日、1年生の誰かが乗れる追加の1便をかけて、同期クルー同士がレスキュー上で(しっかりめの)喧嘩をするのを目撃しました。当時はその熱量に圧倒されましたが、今思い返せば私も、彼らの熱意・探求心につられてヨットについてより知りたくなっていました。
セーリングは新しい技術を習得し、成長を実感できる瞬間はとても楽しいものです。しかし、時には壁にぶつかり、伸び悩む時期もあります。私は特に、直面・苦戦している課題についてレースで失敗をしてしまうとかなり落ち込みますね。(その程度で落ち込んでいてはダメ、スポーツマンならその失敗の悔しさを糧に上達へつなげられないと、というのはごもっともです)。そんな時、同期の存在が本当に助けになりました。僕を励ましながらも、色々なアドバイスをくれ、意見を交わせる仲間がいることは何よりの心の支えになり、やる気が出ました。
彼らのヨットに対するひたむきな姿勢が、私のヨット部活動の指針、そして原動力になっていたと思います。
こうした自分自身の経験があるからこそ、後輩の皆さんに伝えたいのは、悩んで行き詰まった時こそ「同期と議論を重ね、互いに高め合ってほしい」ということです。 科学大ヨット部は経験者がおらず、全員がゼロの状態からスタートした4年間の上達度合いを経験者率いる他大チームと競わなければいけません。経験者の技術を間近で学べる他大学のセーラーと戦うには、自分たちが得た経験や技術、知識を惜しみなく共有し、全員で強くなっていくしかありません。今年も470チームは惜しくも全日本には届きませんでしたが、新しい試みを数多く取り入れてきました。(例えばこれまでは各自がプロセーラーの動画を漁るだけでしたが、今年はSailmateの動画を全員で視聴し、議論を重ねるなど)。こうした試行錯誤を続け、チーム全体で成長し続けることが、科学大ヨット部をより強くすると信じています。
最後に一つ、切磋琢磨する中で、時には衝突することもあると思います。(特にスキッパーとクルーはヨットという閉鎖的な空間で役割が分かれている以上、不和が生じるのはある種避けられないことかもしれません。)しかし、忘れないでほしいのは、ヨットはチームスポーツである、ということです。仲が悪く、コミュニケーションがとれないペアでも個々の動きしっかりしていればその技術に応じた結果にはなりますが、その相乗効果は見込めません。毎年、レースメンバー間での不和を少なからず目にしますが、後輩の皆さんは相手の気持ちを汲み取ったアドバイスを心がけてください。
今後ともお互いを尊重し、高め合えるチームであることを願っています。 4年間、本当にありがとうございました。





























